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秋の田の
かりほの庵の
苫をあらみ
わが衣手は
露にぬれつつ
あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ
春すぎて
夏来にけらし
白妙の
衣ほすてふ
天の香具山
はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま
あしびきの
山鳥の尾の
しだり尾の
ながながし夜を
ひとりかも寝む
あしびきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ
田子の浦に
うちいでて見れば
白妙の
富士の高嶺に
雪はふりつつ
たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ
奥山に
もみぢふみわけ
なく鹿の
声聞く時ぞ
秋はかなしき
おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こゑきくときぞ あきはかなしき
かささぎの
渡せる橋に
おく霜の
白きを見れば
夜ぞふけにける
かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける
天の原
ふりさけ見れば
春日なる
三笠の山に
いでし月かも
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも
わが庵は
都のたつみ
しかぞすむ
世をうぢ山と
人はいふなり
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり
花の色は
うつりにけりな
いたづらに
わが身よにふる
ながめせしまに
はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに
これやこの
行くも帰るも
わかれては
知るも知らぬも
あふさかの関
これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき
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