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朝ぼらけ
ありあけの月と
見るまでに
吉野の里に
ふれるしら雪
あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき
山川に
風のかけたる
しがらみは
ながれもあへぬ
もみぢなりけり
やまがはに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり
ひさかたの
光のどけき
春の日に
しづ心なく
花のちるらむ
ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるらむ
誰をかも
知る人にせむ
高砂の
松も昔の
友ならなくに
たれをかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに
人はいさ
心も知らず
ふるさとは
花ぞむかしの
香ににほひける
ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける
夏の夜は
まだ宵ながら
あけぬるを
雲のいづこに
月やどるらむ
なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ
白露に
風の吹きしく
秋の野は
つらぬきとめぬ
玉ぞ散りける
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける
忘らるる
身をば思はず
ちかひてし
人のいのちの
惜しくもあるかな
わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな
浅芽生の
小野の篠原
しのぶれど
あまりてなどか
人の恋しき
あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき
しのぶれど
色にでにけり
わが恋は
物や思ふと
人のとふまで
しのぶれど いろにいでにけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで
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