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恋すてふ
わが名はまだき
立ちにけり
人しれずこそ
思ひそめしか
こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか
ちぎりきな
かたみに袖を
しぼりつつ
末の松山
波こさじとは
ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すゑのまつやま なみこさじとは
■43 権中納言敦忠
(ごんちゅうなごんあつただ)
あひみての
のちの心に
くらぶれば
昔は物を
思はざりけり
あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり
あふことの
たえてしなくは
なかなかに
人をも身をも
恨みざらまし
あふことの たえてしなくば なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし
あはれとも
いふべき人は
思ほえで
身のいたづらに
なりぬべきかな
あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな
由良の門を
わたる舟人
かぢをたえ
ゆくへも知らぬ
恋の道かな
ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな
八重むぐら
しげれる宿の
さびしきに
人こそ見えね
秋は来にけり
やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり
風をいたみ
岩うつ波の
おのれのみ
くだけて物を
思ふころかな
かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ くだけてものを おもふころかな
■49 大中納言能宣朝臣
(おおなかとみのよしのぶあそん)
みかきもり
衛士のたく火の
夜はもえ
昼は消えつつ
物をこそおもへ
みかきもり ゑじのたくひの よるはもえて ひるはきえつつ ものをこそおもへ
君がため
惜しからざりし
いのちさへ
長くもがなと
思ひけるかな
きみがため をしからざりし いのちさへ ながくもがなと おもひけるかな
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